2025年のスタートアップ企業:AIを重視するVCが求めているものとは何か

完璧なピッチミーティングからプロダクト設計、メトリクス、市場投入に至るまで、投資家はAIスタートアップの創業者に対して助言を授けている。
Y Combinatorの創業者であるPaul Graham氏は、スタートアップ企業の創業者たちに「未来を生き、足りないものを構築せよ」と助言しています。
私は、AIを取り巻く最先端の状況に関する投資家への一連のインタビューを通じて未来を垣間見ることができました。そのときの率直な会話から得られた知見については、Snowflakeが本日公開したAIスタートアップのレポート「Startup 2025: Building a Business in the Age of AI」をご覧ください。
私たちは、急速に進化する今日の世界における、AIスタートアップ企業の構築の現実、課題、機会について、独自の見通しを提供してくれる人物を求め、米国と欧州から8人の投資家を見つけ出しました。以下にご紹介します。
Akash Bajwa氏(Earlybird Venture Capital、プリンシパル)
Rohini Chakravarthy氏(NewBuild Venture Capital、マネージングパートナー)
Patrick Chase氏(Redpoint Ventures、パートナー)
Sakib Dadi氏(Stage 2 Capital、パートナー)
Mats Olov Magdesjö氏(EQT Ventures、アナリティクス担当オペレーティングパートナー)
Liam Mulcahy氏(Kleiner Perkins、GTM)
Shravan Narayen氏(IVP、パートナー)
Sam Teden氏(Anthos Capital、投資家)
私は、Powered by Snowflakeスタートアッププログラムのディレクターとして、彼らに話を聞きました。このプログラムは、スタートアップ企業にデータ集約型のアプリケーションやプロダクトの構築と成長に必要なリソースを提供できるよう支援するものです。本レポートの投資家の多くは、私たちのプログラムを通じて初期段階の企業の育成に取り組んでおり、テクノロジー革命に関する現場の視点を私たちに与えてくれました。
このレポートには、さまざまなものが入り混じっています。MBAに長く受け入れられてきた普遍的な信念やコンセプトの中には、現代の新しい環境に耐えられないものもあります。たとえば、ソフトウェア企業の成功と軌道の分析に関する基本的な2つの指標である、年間経常収益と純ドル維持率は、AIスタートアップ企業のパフォーマンスの評価に関しては複雑な意味を含む値になっています。この変化は、Redpoint VenturesのパートナーであるPatrick Chase氏が言うように、「AIツーリスト」、つまり新しいAIソリューションを喜んで試すものの、過去のソフトウェア購入者よりもユーザーとして留まる可能性は低い人たちによってもたらされています。
その他の従来の信念やベストプラクティスは、これまで以上に真実となっています。大きな市場に参入し、アーリーアダプターを成功に導き、規模を拡大しながら競争優位性を確立する必要があります。しかし、その過程で資金を浪費するべきではありません。
このレポートは、かつてないほど増えているノイズからシグナルを抽出する演習であり、創業者がビジネスを構築するための一貫した戦略を策定するのに役立ちます。
私が興味深いと感じたのは、このレポートの作成にかかった3か月間で、マーケットプレイスにおける意見や信念が急速に変化したことです。当時は、AIによって加速したバブルではないかという疑いが膨らむ一方で、AIが生み出すビジネス価値に対する盲目的な楽観主義がみられました。しかし、今日ではAIソリューションがもたらす定量化可能なビジネスインパクトについての実践的な現実主義へと変わっています。
Anthos CapitalのSam Teden氏とEQT VenturesのMats Olov Magdesjö氏はともに、企業が「AIのためのAI」を推し進めていることに嫌悪感を抱いており、AIを根本的なビジネス課題の解決策として利用する、真の価値提案のあるスタートアップ企業を求めていると語りました。
テクノロジー業界がこれまで見てきた(そして助長してきた)多くのハイプサイクルの中で、私もこれは確かに異質なものだと感じます。そして、このレポートによってその思いはさらに深まりました。機会は広大で拡大しています。この機会をつかんだ際には、これまでに見たことのないような規模での勝利を得るでしょう。そして、この領域における短期的な視点での急な浮き沈みは、採用とビジネス価値の成長を示す積極的なホッケースティック曲線へとならされていくと考えています。
このレポートの全文では、AIを重視する8人の投資家が、投資、成長の測定、育成、市場投入の課題への取り組みに関するアプローチについて語ります。また、ピッチミーティングで相手の心(と小切手帳)をつかむポイントについても詳しく説明します。AIを中心としたインパクトの強いプロダクトを構築しているスタートアップ企業も、そうでないスタートアップ企業も、ぜひご意見をお聞かせください。Powered by Snowflakeスタートアッププログラムでは、何百ものスタートアップ企業に対してSnowflake AIデータクラウドの利用を開始するための支援を行ってきました。こちらからぜひご連絡ください。